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2013.6.8,9■第4回関西トランペット協会コンクール
第4回 関西トランペット協会コンクールを終えて
                 関西トランペット協会副会長 飯塚一郎


6月8日(土)、9日(日)相愛大学南港ホールにおいて第4回 関西トランペット協会コンクールが開催された(詳細は関西トランペット協会ホームページ)。
毎年のことではあるが開催時期が問題となる。昨年は日本音楽コンクール、今年は日本管打楽器コンクールが開催され、そのスケジュールを加味して開催日を設定したのだが、この時期、大学4回生は教育実習、3回生は介護体験実習が行われているため、このコンクールに参加出来ない学生を多くだしてしまったことは時期設定の大きな失敗であった。ひとつの経験とチャンスを失わせたことを、この紙面を通しお詫びしなければならない。また、このことがコンクール参加人数や全体の演奏レベルに大きな影響を及ぼしたことは言うまでもない(大学院生・大学専攻科生、フリー奏者など大学卒業生参加者も少なかったこともコンクール開催周知徹底の反省点として挙げられる)。 今回の演奏について、私の個人的意見でもあるが、年々底辺のレベルが上がってきたことは特筆すべきことである。我々の言うところの「ボロボロの演奏」はほとんど無く、音楽表現云々は別として、ほぼ全員が最後まで吹ききることができたことは、審査員の間でも今後の関西トランペット界のレベル向上の明るい話題となっていた。
にもかかわらず、残念なことに、課題曲部門・オケスタ部門とも1位無しに終わった。このことについて考えなければならない。先に述べた3・4回生の多くが参加できなかったこともあげられる。両部門とも、演奏スタイルのことで審査会議においても問題となった。音は並んでいる。しかし、本選でのハイドン・フンメルといった古典の演奏において、古典の知識が薄く自身の感覚のみ!の演奏であったと言わざるをえない。どの演奏も古典に聞こえなかったのである。音符の処理、アーティキュレイションの統一感が無かったこと、音量にしても大音量で演奏する必要を全く感じない。もう少しコンパクトな演奏を勉強することが課題となった(昨年のコンクールにおいても審査員の講評で語られていたことである)。全体的に本選のレベルは少しずつ上がってきていると感じる。次回が楽しみである。
オケスタ部門についても同様の課題を感じた。オケスタ部門は日本において関西トランペット協会独自の部門である。音楽大学を卒業し、よほどの名人でなければソリストにはなれない。オーケストラプレイヤーを意識する意味でこの部門が生まれている。予選・本選ともにオーケストラプレイヤーとしての演奏を期待した。課題曲部門と同様、時代時代による演奏スタイル、表現が感じられなかった。CDを聞いて、こんな感じかな・・程度の演奏が目立った。オーケストラプレイヤーが、その席でどのように演奏しているか。こう演奏したら客席ではこう聞こえる・・。作曲家の生存していた時代背景、その時代の演奏スタイルなど、大学でのレッスンや協会主催の海外からの招聘講師マスタークラス等で学んでいってほしいものである。とはいえ、年々演奏に対する意識は高まってきている。今後に期待したい。
最後にフリースタイル部門について、年々参加者もふえてきている、今年は高校生の参加者が目立っていた。一般大学生、社会人、また音大生も課題曲とは別に、自身の得意分野の曲でも挑戦してほしいものである。
関西トランペット協会コンクール全部門を通し、ますます自身を磨きステップアップされることを期待している。
審査採点表