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2015.3.31■2019年第10回関西トランペット協会コンクール報告
猛暑の8月3日、4日、第10回関西トランペット協会コンクールが相愛大学本町学舎のアンサンブルホールで開催された。
審査員は西馬健史(京都市交響楽団)、川上肇(元関西フィルハーモニー管弦楽団)、西谷良彦(フリーランス)、招聘審査員として呉信一(トロンボーン奏者・東京音楽大学客員教授)、奥山泰三(東京佼成ウィンドオーケストラ)の各氏。
課題曲部門、今年の予選は2曲演奏した。
シャルリエ作曲36のエチュードから第4番とフランセ作曲ソナチネから第1楽章。また本選も2曲で、レオポルド・モーツァルトの協奏曲第1楽章かオネゲルのイントラーダを選択し、その後J.ハイドンの協奏曲かトマジの協奏曲を選択し演奏した。
オケスタソロ部門は、ORCHESTER PROBESPIELからの出題。

課題曲部門第1位、金子美保さんは東京芸術大学卒業でソフィア王妃高等音楽院に留学中。透明感のある音色で、本選のモーツァルトは、柔らかいスラーが印象的。トマジも力みのない演奏で、第1楽章、第2楽章最後のフェルマータが美しかった。金子さんはオケスタソロ部門でも1位を受賞したが、やはりマーラー3番のコラールや、クリスマスオラトリオでのピッコロなど、ハイトーンでの安定感が抜群だった。


昨年入賞した小畑裕哉さんは、課題曲部門とオケスタソロ部門で共に第2位に入賞した。そして一段と成長した演奏を聴かせてくれた。トマジや、オケスタのマーラー第5番、ブラームスではダイナミックで豊かな音が印象的だった。


昨年フリースタイル部門で敢闘賞だった村田尚平さんは、今年4月から、京都市立芸術大学1回生。課題曲部門第3位に入賞した。オネゲルのイントラーダは、前半に少しのミスだけで、アレグロも早めのテンポで気持ちよく吹き切った。Es管で演奏したハイドンは、音程が良く美しかった。


オケスタソロ部門でも第3位入賞者は、京都市立芸術大学3回生の柏原朱さん。スタイリッシュにまとめていて、マーラー第5番、ブラームス第2番、ブルックナー第7番はしっかりと堅実な演奏だった。


今年のフリースタイル部門はアンサンブルが3団体出演し、華やいだ雰囲気だった。ベストパフォーマンス賞に輝いたのは、高校1年生の中田奏樂さん。フンメルの協奏曲第1楽章を演奏し、時間切れで途中までだったが、その豊かな音と音楽表現はとても高1とは思えない大人の演奏で、審査員と聴衆を驚かせていた。

敢闘賞に輝いた、石山高校2年生デュエット、平田萌華さん宇都宮廣紀さんのモラレス作曲2本のトランペットのための協奏曲も素晴らしいアンサンブルだった。ハーモニーがピッタリでダイナミックな表現力を持った演奏を披露した。
今回の入賞者は10/27に大阪フィルハーモニー会館で開催される関西トランペット協会フェスティバルに出演する。今から彼らの演奏が楽しみである。



京都市交響楽団トランペット奏者 早坂宏明